はじめてのインド映画がとんでもなかった件

今回の一時帰国は本当に充実したものでしたが、中でも忘れられないといいますか、一生ものの映画といって過言ではない作品を観ることができました。
この気持ちを表現する言葉を持っていない自分の語彙量のなさに絶望しつつも、ご紹介します。


***


邦題は、「マダム・イン・ニューヨーク」という、インド映画です。
(公式サイトはコチラ

普段からたくさん映画を鑑賞しているわけではない私は、インド映画自体観たことはないくせに、こういうイメージを持っていましたw↓


(これはこれで大好きです☆)

もうホントに申し訳ありませんでしたぁあっ!!!とフライング土下座を何回やっても足りないくらい、この作品は全然違います。
もしお時間があれば、予告編をご覧になってみてください。本編もそのままの雰囲気です。


さて、内容については公式サイトをご覧いただくとして。
主人公シャシとは重なる部分(※)が多く、些細なことまで共感してしまい、冒頭から泣いてしまって大変でした。
私の場合、家族全員が同じ中国語レベルで上海に来ましたし、語学力でバカにするような態度をとられたことはありませんが、二人が学校で語学を習得していくのを見て置いてけぼりな気持ちになったこともありますし、買い物も慣れるまではそれなりに気をつかったし、シャシの遭遇するいろんなことがあるある過ぎました。
ラドゥの販売で貯めていたお金を英会話学校の学費として「エイヤっ」と支払うところは、私も最初の学費がそうだったなぁ、とか。コーヒーを注文するのも上手く言えないので、私はメニューで指差しできるところしか行けませんでした。

(※)
ローラン(フランス人)のようなクラスメイトに思いを寄せられるようなロマンスはありませんでしたし、
シャシとはスペックが違いすぎますし(サリーでニューヨークの街を闊歩したり踊ったりする姿の美しいこと!)、
クラスメイトには「妈妈(お母さん)」と呼ばれてましたし、どっちかっていうとエヴァ(スペイン人)のスペックに近いことは自覚してますので、ご容赦ください。
(なんか自分で書いててだんだん辛くなってきた…)

中盤以降は、奥深くに封印してたものをあっけなく開けられてしまい、涙腺が決壊。
周りの観客のみなさんのご迷惑にならないよう、声を抑えるので必死でした。

そして、最後の姪の結婚式でのシャシのスピーチが圧巻!
私も中国語を勉強し、結局は話す中身を持ってるかどうかだと痛感しているので、シャシの話すことひとつひとつにグイグイと引き込まれました。英語力では夫や娘には劣るかもしれないけれど、シャシにしかできない素敵なスピーチでした。
機会があれば、ぜひ本編で彼女のスピーチを聞いてみてください。

蛇足ですが、シャシは英語が話せないことで家族に見下されたりして自尊心を傷つけられていますが、別に英語に限らず、「自分はできる相手のできないこと」を挙げて貶めるということは誰でもやってしまいがちだと思うので、気をつけないと…と思いました。

全編を通して、サウンドトラックもピッタリだったし、歌とダンスのシーンも違和感なく、特にシャシの踊るシーンはうっとりでした。
DVD出たら、絶対買います!


***


実はこの作品は、以前お世話になった職場の同窓会に呼んでくださった方に教えてもらいまして、「ちょうど同窓会の始まる前に上映してるから一緒にどう?」と誘っていただいたのですが、公式サイトを見て、ストーリーや予告編ですでに目から水状態になってしまい、
「これはあかんやつや」
と確信し、めちゃくちゃ観たい!という気持ちと、号泣してドン引かれてまう!という恐怖の板挟みになりました。
結局、観たい気持ちが勝利し、「全のちこ号泣必至ですが絶対に引かないでください」とお願いして、観賞したのでした。
結果的に、一緒に観た方は見ないフリをしてくださったのですが、他の方々からは、観賞から2時間は経過した同窓会中に「だから目が赤いんかい!」とつっこんでいただくくらいの泣きっぷりを晒してしまったのでした(汗)
本当に素晴らしい作品を教えてくださり、ありがとうございました!!